稲穂を天秤棒で背負う「稲荷神の倉稲魂」をご神体として祀っています。山の造営時期は、装束箱の銘により寛延4年(1751年)と考えられています。
文久3年(1863年)に新調された旧前懸幕の「浅葱地雲龍文様繻珍綿」は、中国清朝の皇族が使用するような優品とされています。現在の前懸けは、平成11年に復元新調されました。
胴幕は、朝鮮李朝の毛綴を立継ぎにして使用し、見送り幕には、京都西陣で織られた「虎に仙人図」の大型綴錦で飾るその姿は、風流山の完成された姿であり、祇園祭をのぞく、他地方の山懸装の追随をみないものです。
また、世話役が纏っている渋染半纏は江戸時代より着用していた装束です。総指揮用の黒半纏を宵々山、宵宮で展示します。