鍬山鉾(北町)
丹波の開拓神「鍬山大明神」をご神体とした舁山です。記録に、明和2年(1765年)には、明神山の名前で曳山として巡行していた、とあるように、曳山の時期もありました。
現在伝承されている懸装品の大半は、文化8年(1811年)に新調されたもので、特に胴掛幕の「黄羅紗地西洋花文様捺染」は、イギリスのヴィクトリア朝時代の毛織物で、東インド会社による交易でもたらされたものです。当時の町衆の国際性や心意気を感じさせられます。
平成14年、約200年ぶりに囃子の一部が復活しましたが、15年には全7曲が完成しました。
平成17年、200余年ぶりに曳山(鉾車をつけ)に復元新調を果たし、城下町特有の狭い曲がりくねった道に対応する仕掛け(からくり)もついて、巡行に雄姿をお見せします。
鍬山鉾の懸装品
- 見送
- 縹地雲竜文様綴錦 文化8年(1811)新調 昭和63年改修
- 水引幕
- 刺繍「鳳凰の図」3点 平成3年改修
- 前幕
- 綴織「仙人書画之図」 文化8年(1811)新調 平成元年補修
- 旧前掛
- 萌葱ビロード地に肉盛刺繍「樹下賢人読書の図」江戸後期
- 鍬山胴懸
- 花籠と花瓶文様紋羅紗 19世紀初頭 イギリス
鍬山鉾データ
- 所在地
- 北町
- 建造年
- 2005年 曳山に復元
- ご神体
- 鍬山大明神
- 高さ
- 11m(屋根まで5.485m)
- 屋根幅
- 3.020m
- 見どころ
- 胴懸(イギリス製)